ケーゲルのバッハ

「音楽の捧げもの」・・・具体的なイメージが全く湧いてこない恐るべき音楽。
カール・リヒターのレコードをカセットにダビングして来る日も来る日も聴いていたときがあった。東独のケーゲルの演奏するCDが出た。Kegel_bach

Weitblick SSS0060-2 (STEREO)
バッハ:音楽の捧げもの(ヘルマン・ベルナー版)
ヘルベルト・ケーゲル指揮ライプツィヒ放送響

初っぱなの鍵盤の音から異常。フリューゲル・ピアノ・フォルテという楽器だそうで、ピアノとチェンバロとオルゴールの合いのこのようなサウンド。カノンは弦のアンサンブルだったり木管のアンサンブルだったり。トリオ・ソナタではガライのヴァイオリンが素晴らしい。

後半はデッサウ編曲のカノンが5曲。金管中心でコーラスも入る変わった編成。
そして、最後があのウエーベルン編の6声のリチェルカーレだ!

1曲1曲思わず耳をそばだててしまう。飽きない演奏だ。

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引用

Ives_quartets_lydian_q後の世代への影響ということを考えた場合、
重要な作品ほど引用というかたちで利用されるものですが、
このブラームスの2番を引用した珍しい曲を紹介します。

アイヴズ:弦楽四重奏曲第2番
第1楽章「討論」
第2楽章「論争」
第3楽章「山々の呼び声」

この曲、4人が討論して、激しく論争になり、やがて収まって山に登る?という変な曲。
第2楽章で「悲愴」、「歓喜の歌」とともに、ブラームス第2交響曲の1楽章が
引用されます。ガチャガチャしたあとに出てくるのでかなり印象的です。
44小節からのヴァイオリンのメロディーです。
引用の意味は・・・さっぱりわかりません・・・

CD=アイヴズ:弦楽四重奏曲集(第1番、第2番、他)リディアン四重奏団

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ブラームス第2=各オーケストラ聴き比べ

ブラームス交響曲第2番ニ長調作品73

(1)ワルター・ダムロッシュ/ニューヨークフィル/1926年
(2)フェリックス・ワインガルトナー/ロンドンフィル1940年
(3)カール・シューリヒト/ウイーンフィル/1953年
(4)カール・ベーム/ベルリンフィル/1956年
(5)ピエール・モントゥー/ロンドン響/1962年
(6)カレル・アンチェル/チェコフィル/1967年
(7)クルト・ザンデルリンク/シュターツカペレ・ドレスデン/1972年
(8)キリル・コンドラシン/アムテルダム・コンセルトヘボウ/1975年
(9)エウゲニ・ムラヴィンスキー/レニングラードフィル/1978年

■選定理由

1877年にリヒター/ウイーンフィルによって初演された第2交響曲。同時代に生きた指揮者の解釈を知り演奏史を振り返るとともに、世界の名門オーケストラのサウンドを聴き比べたいと思います。

■関連情報

(1)最古の録音でしょうか。 Pm19_1
(2)ワインガルトナーは、ブラームスの眼前でウイーンフィルで第2を演奏し、「私のこの曲は、まさに今あなたが演奏したような曲なのです。」というありがたいコメントをもらったそうです
(3)デッカのスタジオ録音。他にもライヴがあるようです。
(4)ベームのブラ2は何種類もあるようですが、これは最も古いもの。
(5)ウイーンフィルとの録音もありますが、有名なのはこちら。
(6)チェコフィルのブラ2は、他にもビエロフラーヴェクなどがあるようです。
(7)ザンデルリンクは露メロディア時代にもブラ2を録音しています。
(8)コンドラシンも露メロディア時代にモスクワのオケで録音しています。
(9)これはリハーサルつきのDVD。コンサートやブラームスについてのコメントが興味深いものです。

■感想メモ

いくらオケがうまくて美しい響きを出していても、単調な演奏は面白くありません。また、終楽章のみ大熱演で爆発するタイプの演奏も結構あるようですが、前半楽章の慈しみ深いメロディーや拍がいつの間にかずれていく面白さ、内声楽器が絶妙にブレンドしたサウンドなど、この曲の良さが最後の爆発で全部チャラ、という演奏はいけません。そもそも、演奏者が思い余って爆発するのならいいですが、指揮者がやたら暴れて燃えまくるものは×です。フルトヴェングラーもワルターもクナも、指揮者はいたって冷静、安っぽく感情を露わにしたりしません!

そうしたことを踏まえた上で、瑞々しい推進力のある演奏ということになると、
やはり有名なモントゥー/ロンドン響が素晴らしいです。内声のヴィオラなどたいへん明確で深く、良く目立つように弾いていますが、見事にブレンドされてもいます。単調にも陥らず、はっとするようなリズムの瞬間が数多くあります。

あとは、ダムロッシュとワインガルトナー。インテンポが常識の現代の演奏を聞き慣れた耳にはたいへん新鮮な演奏です。フレーズごとに、これだ!というテンポがなんの迷いもなく採用されます。わくわくさせられっ放しです。シューリヒトも同系統の名演奏ですが、録音のせいか第1ヴァイオリンがやせていて、ウイーンフィルらしいしたたるような感じがないのがやや物足りないところです。初期のDECCA、LXTなどで聴き直したいところです。

アンチェルとザンデルリンクはオケの響きが最高です。チェコフィルの金管は絶品です。もう少し推進力というか「つかみ」の鋭さがあれば文句無しです。他の指揮者、ビエロフラーヴェク盤なども聴いてみたいです。ドレスデンは弦楽主体の完璧なアコースティックサウンドが心地よいです。

ムラヴィンスキーは例によって、他では全く聴けない絶妙なバランスを聴かせ衝撃的ですが、生き生きとした表情が欲しくなります。

ベームとコンドラシンはやはり単調。曲に負けているというか、やりたいことがよく分からない演奏で、飽きてしまいます。

Ancel_czech_brahms_2 Monteux_1 Schuricht_1 Weingartner_brahms_symphony_no2_1  Mravinsky_br Sanderling_skd_brahms_2

Bohm_bpo_1956_brahms_2

Kondrashin_brahms2

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バルヒェットのブランデンブルク協奏曲

J・S・バッハ ブランデンブルク協奏曲第1番~第6番 Branden_barchet
南西ドイツ室内管弦楽団/フリードリヒ・ティレガント
ラインホルト・バルヒェット(ヴァイオリン・ヴィオラ)他
独Bertelsmann 11364

■選定理由

ヴィオラ愛好家にとってはこの6番は宝のような名品です。
面白そうな演奏には片っ端から手が伸びます。
バルヒェットのソロが聴けるブランデンでは、レーデル指揮のエラート盤がありますが、
1,2,4,5番は彼のソロなのに、6番のヴィオラソロは別人が担当していました。
レコードが到着して確かめてみると、6番は・・・シェーファーとバルヒェットの名が!
この順で記されているところをみると、バルヒェットは2番ヴィオラの担当でしょうか?

■関連情報Bertelsmann_11364

このドイツのBertelsmannレーベル、190g程の大変重い盤で素晴らしい音質です。
50年代のようですが、録音年代等不明なので、気にして調べておこうと思います。

■感想メモ

3番、6番などけっこう速いテンポで、それでいて弱拍より強拍が強い正しいバッハ演奏です。弦のソロは、もうちょっと弓の圧力が強い方が好きなのですが、6番2楽章などは久々に歌のからみにしびれました。表に出たり裏へ回り込んだり、出入りが実に美しく決まっています。数小節間またがる伸ばしの音が美しく響くのもすばらしく、これは現代楽器ならではです。3番2楽章も実にヴィヴィッドなテンポ。クレジットされていませんが、ここでもバルヒェットが何番かのヴァイオリンソロを弾いているのでしょうか?4番や5番では、ソリステックなヴァイオリンをたっぷり楽しむことができました。ブランデンで久々にいい演奏に出会いました。

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映画版のヴォツェック

アルバン・ベルク 「ヴォツェック」 Wozzeck

マデルナ指揮ハンブルク・オペラ

■選定理由

数年前にドイツ文化センターでみた本作品が忘れられません。ようやく廉価なDVDで入手できるようになりました。

■関連情報

アルバン・ベルク:歌劇《ヴォツェック》全3幕
リーバーマン・プロダクションにおける幻のハンブルク・オペラ第2弾。20世紀イタリアの作曲家で、指揮者としても多彩な活躍をみせていたブルーノ・マデルナですが、中でも重要なレパートリーが新ウィーン楽派作品の数々だったことは有名な話。特に、ベルクに関しては、これまでにも《ルル》のライヴ盤が話題になるなど注目度は高く、今回の映像作品リリースは、ベルクやマデルナが好きな方にとってはまさに福音といえるものでしょう。

■収 録 1967年 ハンブルク国立歌劇場
■台 本 アルバン・ベルク
■製 作 ロルフ・リーバーマン
■監 督 ヨアヒム・ヘス
■指 揮 ブルーノ・マデルナ
■演 奏 ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
■合 唱 ハンブルク国立歌劇場合唱団

[キャスト]
●ヴォツェック:トニ・ブランケンハイム(バリトン)
●マリー :セナ・ユリナッチ(ソプラノ)
●軍楽隊隊長 :リチャード・キャシリー(テノール)
●医者 :ハンス・ゾーティン(バス)
●アンドレス :ペーター・ハーゲ(テノール)
●マルグリート:エリーザベト・シュタイナー(ソプラノ)

カラー/リニアPCMステレオ/4:3/片面1層/103分/日本語字幕


「必見! 伝説の《ヴォツェック》名画がDVD化」

「ヴォツェック」が名作だというのは衆目一致するところ。が、よい映像がなかった。私も大学の授業やカルチャーセンターで取り上げたかったのに、映像がないので泣く泣く断念していた。

 しかし、ついに往年の名作がDVD化された。これは今見てもたいへんな傑作である。まず、個々の出演者がすばらしい。ドンピシャリ役にはまっている。たとえば、冒頭シーンでの大尉役の怪演技。ヴォツェックをからかいイビるうまさ、いやらしさにさっそく引きずり込まれてしまう。強圧的で冷酷な医者も実に的確。

 そして、もちろん主役のヴォツェックが最高にいい! 深いしわが刻まれた無表情な顔を見ているだけで、無性に哀しくなるほどだ。この顔を見るだけで、この映像の価値があるとすら言えるだろう。絶品。

 しかも、映像美という点でも文句がない。野外でのロケも行われていて、灰色の建物の閉塞感、冷気が伝わってきそうな自然が、絶妙に組み合わされている。美しくも息詰まるような映像なのだ。

 指揮は伝説のマデルナ。昔の映画だからダイナミックレンジが狭いけれど、鮮烈な演奏が聴ける。

 買うときはちょっと高いなと思ったが、ズバリその価値は十分以上にある。歌、演技、映像美、オーケストラ、いずれも一流なのだから。これを一度見れば、「ヴォツェック」という傑作が一挙に身近になるのは間違いない。あらゆるオペラ映像の中でも指折りの名作に属し、私にとっては2002年最高のヒットのひとつだ。おそらく、あまりたくさん生産していないだろうから、早く買わないと入手不可になるかもしれない。(きょみつとし 音楽評論家 慶応大学教授)

■感想メモ

自分のイメージではモノクロだったような気がしたのですが、カラーでした。ユリナッチのマリーに出会えてとても刺激的です。3幕、不貞を悔い蝋燭の明かりの下で聖書を読む場面は感動的です。このシーンがなければ、このオペラには全く救いがなくなります。1幕の屋外で錯乱する場面、夜中に泥酔した大尉が兵士のねぐらに乱入する場面、そして、マリー殺害、とあの恐るべき間奏曲。舞台では表現できないリアリティが強烈でした。最後のかわいそうな子供・・・お馬の声が高いなと思ったら、女の子なのでした。

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ハイドン交響曲全集=決定盤!

Symphonies ハイドン/交響曲全集

アダム・フィッシャー指揮オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団

1987-2001年録音 33CD

■選定理由

NINBUSで出ていた頃に少しずつ買って、そのヴィヴィッドな演奏に感服していましたが、全集が破格(8418円!)で登場。NINBUS盤を売り払ってようやく購入しました。アダム・フィッシャーはシノポリ亡き後急遽バイロイトの「リング」を引き受け、素晴らしい上演に貢献した大好きな指揮者。本領はこのハイドンにあるのです。以前海賊CDRで聴いた「時計」交響曲もいい演奏でした。

■関連情報

オケがまた素敵です。ウイーンフィル、ウイーン響、ハンガリー国立響のメンバーによるスペシャル・ハイドン・オーケストラ。

■感想メモ

39番ト短調を聴きました。ハイドンの交響曲は譜面にはあまり指示が書いてなく、書いてあるとおりに演奏しても全く音楽が生きてきませんが、フィッシャーはいきなり初めの小節から内声のキザミをクレッシェンドさせていて、驚きました。その他どこをとっても生ぬるいところは一箇所もなく、他の演奏が聴けなくなる素晴らしさです。

あと、聴いたのは53番「帝国」、60番「うつけ者」、86番、88番「V字」、101番「時計」。どれも最高です。音の美しさにも心が洗われるようです。文句なし!!

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G.L.ヨッフムのD.82

シューベルト交響曲第1番ニ長調D.82、第3番ニ長調D.200Gl_jochum_d82

ゲオルク・ルートヴィヒ・ヨッフム/北ドイツ・フィル

Monitor MCS2121 (STEREO)

■選定理由Gl_jochum_d82r

海外のカタログで未知のD.82を発見しました。指揮は、G.L.ヨッフム。オイゲン・ヨッフムのお兄さんでしたっけ?オケは、「北ドイツ・フィル」となっていますが、NDRとは違うのだろうか?米Monitor社のLPはなかなか作りがしっかりしていて、音源もユニークなので信頼しています。

■関連情報

第1番の演奏時間は、(9:05/8:10/4:20/5:45)です。第1楽章はリピート省略。導入のAdagioは56秒で標準的なテンポ。使用楽譜はもちろん旧版で、第1楽章157~180小節が現行版より18小節長くなっています。第3楽章はAllegroのテンポ。第4楽章106小節の1stヴァイオリンの装飾音符は8分音符です。

■感想メモ

印象的なのは、ヴァイオリンの全音符の美しさと意味深さ。例えば1楽章121小節以降のppの部分ですが、2小節にわたってわずかにふくらませて音楽に奥行きを与えています。全体、1stヴァイオリンの音がたいへん美しい演奏です。また、録音のせいか、弦のキザミも明確に聴き取ることができます。1楽章145小節以降の2ndヴァイオリンのキザミの下の音がラ-ラ#-シと半音ずつ上がるところを強調しているのがユニークです。他の演奏では感じられないもので、シューベルトらしくてとても良いと思います。1楽章305小節で冒頭の楽想が出てくるところでは、直前の4小節でテンポを落とし、自然に遅い音楽に接続しています。

2楽章は全体的にたいへん神秘的で美しいのですが、最後の114小節以降、ぐっとテンポを落とし、とても息の長いクレッシェンドを聴かせ、まるでブルックナーのように雄大な呼吸をとっているところが圧倒的です。オイゲンとともにブルックナーを得意とした彼の面目躍如といったところです。

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6連続カデンツァ!

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37

ミヒャエル・リーシェ(ピアノ)、マルクス・ボッシュ/ベルリン・ドイツ交響楽団

2005年2月22日~24日 ベルリン・イエス・キリスト教会Pc3_rische

■選定理由

えっ!?カデンツァが6つも入っているんですって!トータル61分の演奏時間のうち、カデンツァが何と25分も占めているのだそうです。ベートーヴェンでは4番以降は作曲者以外のものは使われないので、3番ならいろいろ試みることができるのですねえ。でも、6つといってもどういう風に収録されているのでしょうか?前後のオーケストラとのつながりもあるわけですから、純粋にピアノ・ソロの部分だけ立て続けに聴いても良くないし・・・

■関連情報

演奏されているカデンツァは次の6種類。①ベートーヴェン作[4:15]、②ブラームス(モシェレス)作[4:28]、③アルカン作[8:05]、④シュルホフ作[4:12]、⑤ウルマン作[4:37]、⑥リーシェ作[3:53]。Arte Nova 82876 82586 2

■感想メモ

ベルリン・ドイツ交響楽団の心地よい響き。曲の良さを再確認させられる演奏です。そして、いよいよ1楽章のカデンツァに突入します。まずは聞き慣れた作曲者のもの。ちゃんと後奏のオケ部分も演奏され、1楽章が終わります。続くトラックが、ブラームスのカデンツァ。スローながらどこか抜けきらないブラームスらしい音楽。どこか現代の香りがするのは、モシェレスが加担しているからだそうです。その次のアルカンの長大なカデンツァは転調しながら同じ音型を反復してヒタヒタと盛り上がり、終わりの方はキラキラと静まっていきオケにつながる、深々とした時間感覚の名曲。大陸をひとつ横断したかのような距離感のあるカデンツァです。シュルホフは深刻な瞬間を全くもたない、音もリズムも軽く進行する音楽。ウルマンのは、ベートーヴェンの1楽章に出てくる様々なモチーフを慈しむような音楽。そして、いよいよ演奏者自作のカデンツァ。これこそ本来のあるべき姿=即興です。非常に技巧的で運動性のある音楽の中に、ベートーヴェンのモチーフがいくつか浮かび上がります。ベートーヴェン以外のもので気に入った順は・・・③⑥②⑤④という感じになります。

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The Sting

①Original Motion Picture Soundtrack "THE STING" - The_sting Scott Joplin

②THE BEST OF SCOTT JOPLIN - John Arpin, pianistScott_joplin

■選定理由

"Ragtime"がわからない!・・・ハイドリッヒ作曲の弦楽四重奏曲「ハッピーバースディ変奏曲」をやっていて、12曲目「ジャズ風-ラグタイム」に来ると、音楽をどう感じていいのかさっぱりわからなくなるのでした。

「スティングだよ!スコット・ジョプリンを聴けばいいよ!」と教えてくれた人がいて、素直に聴いてみることにしました。ポール・ニューマンのこの映画は大好きで、有名なラストのどんでん返しもいいのですが、古き良き時代の賭博場の雰囲気がたまりません。邦画好きな私としては、「麻雀放浪記」と似た雰囲気を感じます。さしずめ、ポール・ニューマンは、ドサ健っていうところでしょうか。人を騙して陥れるのですが、互いに生きる者同士の尊厳が感じられるところや、どんなに酷い目にあっても明るさと前向きな姿勢を失わない生き方が素敵です。

■関連情報

「ラグ」は、ジャズの要素の一つとして19世紀末、黒人の中から起こったピアノ音楽なのだそうです。ジャズですが、即興演奏によらず、ヨーロッパの音楽を踏襲して、あくまでも譜面に書かれた音楽であるという点が特色です。

有名な”The Entertainer”は、①のサントラではオケ版とピアノ版を、②ではArpinのピアノで聴くことができます。その他、”Solace”と”The Easy Winners”、”Ragtime Dance”、”Pineapple Rag”が①と②の共通曲目になっています。

■感想メモ

夜、静かに聴くのに適した品の良い音楽ですねえ!音楽の発想がピアノなわけで、一つ一つの音はとても短め。コケテッシュながらどことなくさびしさの漂う音楽です。おかげで、ラグタイムのことがなんとなくわかってきました。pとfの差もさほどつけないようがいいようです。ハイドリッヒの音楽との近さでいえば、②の”Gladiolus Rag”と、何といっても、②の8曲目”Elite Syncopations”は、まさに「これぞ原曲!」といえるもの。序奏のリズムが全く同じになっています。また、10曲目”Heliotrope Bouquet”もスローながら全く同じ序奏のリズム。今まで、全く勘違いをしておりました。聴いてよかった!

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グリュミオーのシューベルト

シューベルト弦楽五重奏曲ハ長調D.956Grumioux_1

Grumiaux, Gerecz, violins   Lesueur, viola  Szabo, Mermoud, cellos

Philips 9500 752 Stereo, 1980

■選定理由

ヴァイオリンでもヴィオラでもチェロでもない、それらの2~3の音がミックスしてできる全く別の至上の音・・・このシューベルトの傑作に、グリュミオーのレコードがあり、しかも良い演奏だ、ということを、以前クインテットでご一緒させていただいたミュージシャンのO氏に教えてもらいました。音を聴かせてもらい、O氏の鑑識眼に脱帽。LPがみつかったらいいなあと思っていたのでした。海外オークションで購入。

■関連情報

1991年フランス&ベルギー合作の映画「めざめの時」に、この演奏が使われているらしいんです。おそらくグリュミオーがベルギー出身だからだということです。音楽は良いが内容はたいしたことないらしいのですが、ぜひ一度みてみたいですね。また、グリュミオーの五重奏では、モーツアルトがありかなり良いらしいので、CDでもいいからそのうち聴いてみたい。

■感想メモ

グリュミオーのとても明るい音は、曲に翳りがあると俄然活きてきます。とにかく、1stヴァイオリンは、どのフレーズ、どの小節も光り輝き、素晴らしいものです。かといって、ヴァイオリンだけが浮き出るということもなく、組み合わさる他の楽器と良くブレンドした「至上の音」が実現しています。特に、最も良く組み合わさる1番チェロとの2人で作る響きと歌は実に見事でした。

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